月経（生理）移動について

旅行で温泉や海に行く時、大切な行事や試験などがある時、生理の日程を早くしたり遅くしたいと思ったことはありませんか？
身体が自然に生理のメカニズムを周期的に行っていますが、ピルによって月経を移動させることが可能です。
ピルには生理のメカニズムに欠かすことのできないエストロゲンとプロゲステロンが合成されています。
そのため、ピルの飲み方を変えることで身体が女性ホルモンの分泌の有無を勘違いするため、生理日を早めたり遅らせたりすることができるようになります。

月経（生理）移動させるピルの飲み方

生理を遅らせる場合には中用量ピルを、生理を早める場合には低用量ピルあるいは中用量ピルを用います。
当院では低用量ピルでの移動は行っておりません。中用量のみでの移動となります。
生理を遅らせる場合には移動させたい生理が始まる少なくとも5日前、生理を早める場合には移動させたい生理が始まる少なくとも10日前からピルを飲む必要があります。日数の余裕をもってご相談ください。

●生理を遅らせる場合
次回の生理予定日が大まかに分かるようであれば、生理を予定日よりも後ろに遅らせることが可能です。
次回の予定日の5日前から生理移動用の中用量ピルを内服することで、生理を予定日よりも遅らせることができます。
ピルを飲んでいる間は生理は来ませんが、飲むのをやめてから2〜3日で生理がきます。
移動できるのは長くても7〜10日くらいです。

例えば…
1月15日頃が次の生理予定日だけれども、大事な予定があり後ろに遅らせたい場合であれば、
1月10日から生理移動用の中用量ピルをお飲みください。
飲み続けている間は生理は来ませんが、1月18日にピルを飲むのをやめた場合、1月20日頃に生理が遅れてきます。
後ろに遅らせられる限度は1月22日〜25日くらいで、これを過ぎると飲んでいても生理が来るので飲むのをやめましょう。
生理周期は変わりませんので、ずらした生理日が新たな基準となり次回以降の生理が来ることになります。

●生理を早める場合
ずらしたい生理の一つ前の生理中からピルを飲み始める必要があるため、先の予定が分かっている場合であれば生理を早めることができます。

予定までの日数から、2週間以上低用量ピルを飲めないという場合は、中用量ピルを用いる方法があります。
中用量ピルで生理を早める場合は、10日以上中用量ピルを連日飲み、飲むのをやめるとその2〜3日後くらいに生理がきます。

例えば…（中用量ピルで生理を早める場合）
1月20日が次の生理予定日で、大事な予定があり生理を前にずらしたい場合であれば、
1月1日から中用量ピルを1月10日までお飲みいただき、飲むのをやめると、1月12日くらいから生理がきます。

★遅らせるのと早めるのどちらがいいの？？？★
生理を早めるのは、ずらしたい生理の1ヶ月くらい前からピルを飲む必要があるため、あらかじめ予定が分かっている場合のみ可能です。
しかし、大事な予定の最中にピルを飲む必要がないため1ヶ月前から計画的にピルを飲めるのであれば早める方がおすすめです。

副作用について

生理日をピルの内服によって移動させるということは、人工的に生理前の妊娠準備や排卵を身体にさせることになります。
そのため、人によっては副作用として下記症状が起きることがあります。しかし、基本的には身体に悪影響があるわけではありません。
生理前に分泌されるホルモンがピルによって補充される状態になるだけなので、生理前や生理中に見られる症状が起こる程度です。
当院では副作用にたいするお薬も処方できますのでご相談ください。

・胃のムカつき、吐き気・嘔吐
・倦怠感
・頭痛
・胸の張り
・不正出血

費用について

月経（生理）周期や生理予定日、月経をずらしたい日程など、お一人おひとりに合わせたお薬の飲み方の説明や注意点などをご説明致します。
お薬代を含めて4,950円（税込）です。当院では、月経移動用ピルの取り扱いは中用量のみとなります。月経移動を目的とした低用量ピルのお取り扱いはございませんのでご了承ください。

ご予約はこちらからお取りください。相談内容に「月経移動希望」とご記載ください。