アレルギー検査は、患者自身のアレルギーを検査するためのものです。
あくまでも検査であって、治療ではないことから、わざわざ検査を行うよりも、初めから治療を行いたいと考える患者もおられます。
しかし、アレルギーは患者自身でさえ把握していないものがあります。
自覚しているアレルギーであれば日常生活の中で注意できますが、自覚していないアレルギーがある場合、注意できません。
結果、アレルギー症状を悪化させてしまいます。
つまり、アレルギー検査とは、患者自身のアレルギーを把握するためのものです。
アレルギー治療はアレルギーの原因となるものを摂取しないことも含まれますので、アレルギー検査もまた、アレルギー治療において重要な役割を担っています。

アレルギー検査の必要性

アレルギーは人それぞれです。実に様々なアレルギーがありますので、一口に「アレルギーで悩んでいる」という患者も、アレルギーの種類が異なれば日常生活での注意点も異なります。
例えば、食べ物にアレルギーがある患者様の場合、日常生活で該当品目の摂取を控えることが大切です。
また、近年多くの患者様が悩まされている花粉症もアレルギーの一種ですが、こちらも実はそれぞれアレルギーの対象となる花粉が異なります。
スギに対してアレルギー反応を示す患者様もいれば、ブタクサにアレルギー反応を示す患者もいます。
対象のアレルギーを把握することこそ、アレルギー治療・対策の根幹を成す部分なので、患者自身のアレルギーを把握するためにも、アレルギー検査は重要です。

アレルギー検査が治療の方針を決める

アレルギーに悩まされている患者にどのような治療を行うかは、症状から判断するのではなく、アレルギーの種類から判断します。
症状だけでは、どのようなアレルギーを抱えているのかまで判断することが難しく、より正確にアレルギーの対象を把握するためにはアレルギー検査が有効です。
患者自身が自覚していないアレルギーの発見の可能性もあれば、対象アレルギーによって治療の方針が決まります。
対象のアレルギーが不明瞭な場合の治療と、明確に把握したうえでの治療に区分することができます。
どちらの方が効果的な治療を提供できるのかは、説明するまでもありません。
アレルギー治療に限らず、治療とは症状を改善することですが、最善の改善は原因によって異なります。
より効率の良いアレルギー治療のためには、アレルギー検査が重要です。

アレルギー検査(VIEW39)

名称からも分かるように、39種類のアレルゲンの調査が可能なアレルギー検査です。
アレルギーで悩まれている患者は、ご自身のアレルギーの原因を把握している方もいれば、アレルギーの原因が分からない方もいます。
また、検査の結果、自覚しているアレルギーとは異なるアレルギーが見つかる患者もいます。
アレルギー治療は、まずは原因の特定が大切になりますが、VIEW39は多くの患者のアレルギーの原因となっている39種類の項目を一度にチェックできる検査です。

VIEW39で検査できる項目

VIEW39では大きく吸入系と食餌系のアレルゲンに分類される39種類のアレルゲンの検査が可能です。

吸入系アレルゲン

吸い込むことでアレルギーの原因となるものです。
ヤケヒョウダニ、ハウスダスト、ネコ、イヌ、ガ、ゴキブリ
スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ、カモガヤ、ブタクサ
ヨモギ、オオアワガエリ、アルテルナリア（スズカビ）、アルペルギルス（コウジカビ）、カンジダ、マラセチア、ラテックス
上記の19種類の項目の検査が可能です。

食餌系アレルゲン

食事として摂取し、体内に入ることでアレルギー反応を示す品目です。
卵白、オボムコイド、ミルク、小麦、穀物、ピーナッツ、大豆、そば、ごま
米、エビ、カニ、キウイ、りんご、バナナ
マグロ、サケ、サバ、牛肉、豚肉、鶏肉
上記の20種類の項目の検査が可能です。

VIEW39のメリット

VIEW39のメリットとして挙げられるのが、検査の精度と費用です。

VIEW39でほぼ原因の特定が可能

アレルギーの原因は人それぞれですが、多くの人が悩まされているアレルギーがVIEW39の項目に含まれていますので、VIEW39によるアレルギー検査を受けることで、原因を特定できる可能性が高いです。
アレルギーは様々なので、VIEW39ではチェックできない項目のアレルギーを持つ患者もいますが、アレルギー性疾患の主要原因は含まれていますので、珍しいアレルギーではない限り、原因の特定が可能です。

VIEW39の費用

VIEW39はアレルギー症状があるものの、問診では原因の特定が困難な患者様に関しては、健康保険適用の検査となりますので、費用面の心配も軽減されます。
細かい費用に関してはクリニックや自己負担割合によって異なりますが、保険診療となりますので全額負担ではありません。