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ED(勃起不全)の原因とは?


最近勃起しにくくなったという方や、勃起しても途中で柔らかくなってしまうという方は、「ED(勃起不全)」かもしれません。
EDというと全く勃起しない状態というイメージがあるかもしれませんが、満足に性交渉できないような状態にあればEDであるといえます。
そのため、本人は自覚していなくてもEDである可能性もあるのです。
EDが起こる原因は加齢だと考える方も多いですが、実際にはさまざまな原因が考えられます。
なぜEDが起こるのか、原因について詳しく見ていきましょう。


勃起の仕組みについて

EDの原因を知るにあたり、勃起の仕組みから知っておきましょう。
男性の性器には、海綿体と呼ばれる細い血管が無数に集まったものがあります。
普段であれば海綿体に繋がっている血管や平滑筋と呼ばれる筋肉が収縮している状態ですので、海綿体には栄養や酸素だけが運ばれます。

しかし、何かしらの性的な興奮や刺激が加わると、脳の中枢神経に興奮が伝達されます。
そこから脊髄を通って性器へと興奮が伝達されることで、海綿体に繋がる血管や平滑筋が緩み、大量に血液が流れ込まれます。
大量の血液が流れ込めば圧力によって海綿体が硬くなり、勃起と呼ばれる現象が起こります。
勃起が起これば海綿体を覆っている膜が腫れた状態になることで流れ込んだ血液はすぐには流れ出ない状態になるため、勃起が維持されます。


EDが起こる4つの原因

勃起の仕組みから見て分かるように、勃起には勃起の指令を伝達する「神経」と勃起を引き起こす「血管」の2つが勃起には大きく関係しています。
この2つのどちらかに問題があれば勃起が満足にできない状態や、勃起の維持が上手くできないといったEDの症状が起こります。

EDは大きく分けると4つのタイプがあり、それぞれ原因ごとに分けられています。
どういったことが原因で神経や血管に問題が生じているのかタイプ別に見ていきましょう。

●器質性ED
器質性EDとは、何らかの原因で血液の動脈硬化が進むことで生じるEDです。
動脈硬化により血管が硬くなれば、血管が十分に広がりにくくなることで血液の循環が悪くなります。
そのため、海綿体に十分な血液が送り込まれなくなり、EDが起こりやすくなります。

動脈硬化が起こる原因は次のものが挙げられます。

 加齢
中高年にEDが多いと言われる理由は、年齢による動脈硬化が1つの原因として挙げられます。
年齢を重ねれば血管の弾力性が失われることで動脈硬化が起こりやすくなり、EDを引き起しやすくなるのです。
また、加齢に伴い男性ホルモンの分泌が低下することで勃起の維持力が低下しやすくなることも関係していると考えられています。

  生活習慣病
糖尿病や高血圧、高脂質異常などの生活習慣病があると、血管には大きな負担がかかることで動脈硬化が進行し、EDを引き起こしやすくなると考えられます。
とくに糖尿病は血管だけではなく神経にも障害を引き起こすため、生活習慣病の中でもEDを引き起こしやすいといわれています。
また、喫煙や過度の飲酒も動脈硬化を助長させるため注意が必要です。 

 神経障害
脳卒中や脳腫瘍、脊髄損傷、パーキンソン病といった神経に障害が生じる疾患があるとEDを引き起しやすくなります。
正常に勃起させるには脳から神経を通って勃起の指令を伝達する必要がありますが、神経に障害があれば伝達が上手くできません。
病気だけではなく、事故などの外傷や手術によって神経が損傷する場合もあります。

 心因性ED
精神的なストレスやトラウマがあると、神経に興奮が上手く伝達されずEDを引き起こすことが考えられます。
日常生活における仕事や人間関係、夫婦関係などの些細なストレスやプレッシャーでも原因になり得ます。
また、過去の性交渉での失敗がトラウマになり、性交渉の場面で不安や緊張を覚えることでEDを起こすようなケースもあります。
心因性EDの場合、根本的なストレスやトラウマを解消することが大切ですが、ED治療薬を用いて自信を取り戻すことで徐々に不安を取り除く治療方法になります。

●混合性ED
混合性EDとは、器質性EDと心因性EDが合わさって起こるEDです。
加齢や生活習慣病による動脈硬化だけが原因ではなく、ストレスや過労も加わることでEDが生じている状態です。
混合性EDはED全体の中でも最も多いと考えられており、とくに50代や60代といった高齢の年代に多いといわれています。
年齢を重ねれば何らかの病気を抱えることが多く、そのことが器質性EDを引き起こします。
そして、仕事や夫婦間でのトラブルやストレスも多いことや、器質性EDが自信喪失やトラウマになることも加わることでEDが助長されます。

●薬剤性ED
何かしらの薬剤を服用している場合、その薬剤の副作用でEDが起こっている可能性があります。
EDを引き起こす薬剤としては、解熱や消炎鎮痛剤、抗不安薬、抗うつ薬などの中枢神経に作用する薬剤や、筋弛緩薬や鎮けい薬などの末梢神経に作用する薬剤が挙げられます。
また、不整脈の治療薬や血管拡張剤、脂質異常症の治療薬などの循環器系に作用する薬剤や、消化管に作用する薬剤でもEDが起こりやすくなります。

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