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脂質異常症


銀座まいにちクリニックでは、「脂質異常症(高コレステロール血症、高脂血症)」の診断および飲み薬による治療をおこなっております。

血液中のコレステロールや中性脂肪が基準値より増えてしまっている病態で、“血液がドロドロ”の状態です。動脈硬化が生じ、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高くなります。

高血圧や糖尿病が重なると動脈硬化の進行が早まります。

糖尿病は特に力を入れて治療している病気です。

自覚症状はないため日ごろから生活習慣に気をつけるとともに、早めに医療機関へのご相談をおすすめします。

「脂質異常症(高コレステロール血症、高脂血症)」は特に力を入れて治療をしている病気ですのでお気軽にご相談ください。


脂質異常症とは

脂質の中でも、悪玉コレステロールが多い場合や善玉コレステロールが少ない状態、あるいは中性脂肪が多い状態を脂質異常症と呼びます。
血液には脂質が含まれています。
脂質はコレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸の4種類があり、コレステロールは消化吸収に必要な胆汁酸や人の細胞膜、さらにはホルモンを形成する元になるため重要です。
脂質異常症は、生活習慣病の1つとされている一方で、自覚症状がない場合も多く、体調に異変がみえてきてから診察を受け、脂質異常症だと診断されるケースもあります。

原因

脂質異常症の原因は主に3種類が考えられています。

・生活習慣

暴飲暴食による過食や栄養バランスの偏りといった食生活の乱れや、ストレス過多や睡眠・運動不足といった生活習慣の乱れが、脂質異常症の原因になります。
特に食生活が主な原因として考えられており、いわゆる「食生活の欧米化」によって、高コレステロール・高カロリーの食事が増えたことで、脂質異常症も増加傾向にあります。

・体質

「遺伝」と言い換えてもよいでしょう。
血液だけではなく骨格などには、すべて遺伝情報があります。
遺伝情報、つまりは親族・先祖に脂質異常症の方がいる場合、脂質異常症を発症する可能性が高くなります。
上述した生活習慣の乱れが一切認められなくとも、遺伝によって脂質異常症になってしまうケースがあります。

・病気・薬の影響

脂質異常症ではない他の病気に罹患し、治療のための投薬が脂質異常症を起こすケースもあります。
特に原因となるのが、ステロイドホルモン剤、経口避妊薬です。
接種することでホルモンにはたらきかけることから、コレステロールにも影響を及ぼし、脂質異常症を引き起こすことになります。

症状

脂質異常症は無症状の場合が多いです。
脂質異常症だと自覚できる患者はなかなかいません。
皮膚に黄色腫がみられることもありますが、それだけですぐに脂質異常症だと判断できる患者はほぼいません。
しかし、症状が進行することで動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞を招きます。
脂質異常症の怖い点はここにあります。
自覚することができれば、すぐにでも医療機関に足を運び、治療を開始することができるのですが、脂質異常症を自覚することは現実的には難しく、身体に何らかの異常を感じて医療機関に足を運ぶ際には、脂質異常症が進行し、他の症状を招いているケースが多くみられます。

検査および診断

脂質異常症か否かは血液検査で診断しますが、お伝えしたように自覚症状が無い難しい症状なので、「脂質異常症なのかを検査したい」と医療機関に足を運び、検査にて脂質異常症だと判明するのではなく、会社の健康診断、あるいは他の症状で入院した際の検査等で、脂質異常症が疑われ、検査を行うケースが一般的です。
また、脂質異常症かを診断する血液検査は空腹時に行う必要があることから、検査前10時間は食事を禁止する傾向にあります。
検査によって脂質異常症かを診断しますが、他の症状の併発が疑われる場合、引き続き検査を行うことになります。

治療

脂質異常症の治療は、生活習慣の改善と薬物療法の併用です。
食事と運動それぞれの面において指導を行うことで、コレステロールや中性脂肪を正常値へと近づけます。
生活習慣が原因の脂質異常症であれば、食事・運動療法だけでも正常に戻ります。
食事・運動療法では効果がみられない場合には、スタチン系やLDLコアフェレーシスといった薬物によって、コレステロール・中性脂肪を下げます。

注意点

脂質異常症の注意点として、自覚症状が無いことから、放置しやすい点が挙げられます。
会社の健康診断で数値に多少異変がみられたとしても、自覚症状が無く、体調に何ら影響がなければ、改めて診察をと考える患者は少ないです。
つまり、異変の兆候に気付いていながら放置し、脂質異常症を悪化させてしまうケースがあります。
他の病気の検査で脂質異常症が疑われる場合には、しかるべき処置・治療が進められますが、会社の健康診断の時には、その後の治療は患者に委ねられることから、結局は放置されてしまうことが多いです。
しかし、脂質異常症にはこれといった症状がありませんが、脂質異常症が招く症状はいずれも看過できるものではありませんので、数値に異変がみられる場合には、すぐにでも医療機関に相談した方が良いでしょう。
悪化してからの治療よりも、軽度の脂質異常症の状態での治療の方が改善が容易です。

予防

基本的には治療同様、生活習慣に気を付けることが求められます。
栄養バランスを考慮した食事、さらには適度な運動。
これらを心掛けることで脂質異常症や、そこから発展する症状の予防に繋がります。
ポイントとしては継続性です。
決して1日だけ頑張れば予防できるものではなく、継続して取り組むことが求められますので、無理のない範囲で取り組むことが求められます。
例えば、運動も、限界ギリギリまで自分を追い込むのではなく、30分前後の有酸素運動で十分です。
大切なことは、継続することです。
週に3日から4日程度運動すると、予防効果も高まります。
食事に関してはアルコール、糖質を控えましょう。

放置リスク

脂質異常症を放置していると、動脈硬化が進みます。
血管内腔の狭小化、血管の弾力低下、さらにはコレステロールによって傷ついた動脈に、プラークが付いてしまいます。
結果、全身の血管にコレステロールが蓄積されることで、心筋梗塞や認知症、脳梗塞リスクが高まり、健康寿命が損なわれます。
また、心疾患と脳血管疾患の現代日本の死因のおよそ23%、さらには要介護5となった人の25%が脳血管疾患が原因となっています。
つまり、脂質異常症を放置することで死因、さらには要介護となるような大きな症状に見舞われるリスクもあります。
会社の健康診断などで、偶発的に脂質異常症の兆候を発見できた場合、「面倒」ではなく、「ラッキー」だと考えるべきでしょう。
数値で判断しなければ、自覚が難しい脂質異常症に気付くことができるのは幸運です。
放置してより大きな症状を招くことのないよう、気付いた時点で医療機関に相談し、適切な治療を受けることが望ましいです。

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