AGAとは

AGA（Androgenetic Alopecia)とは男性型脱毛症のことを言います。原因は、生活習慣の乱れや、男性ホルモンのバランスの乱れとされています。主に、男性ホルモンの影響が大きく、男性ホルモン「テストステロン」と５aリクターゼ（還元酵素）が結合してできた「DHT（ジヒドロテストステロン）」という悪玉男性ホルモンが大いに影響しているとされています。
ヘアサイクルが乱れ、毛の成長期が短くなり、毛が太く成長することなく生え際、頭頂部の毛髪が薄くなってくることが特徴です。
日本人の男性の場合には、20代後半から30代にかけて顕著に症状が現れ、徐々に進行していきます。現在では日本人男性の発症頻度は約３０％とされており、年齢とともに上がっていきます。この体質は遺伝するといわれているため、なるべく早期での治療をお勧めします。

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原因

AGAの原因としては、主に下記が考えられています。

遺伝

AGAの主な要因は遺伝です。 先にもお伝えしましたが、AGAは男性ホルモンが大きく影響しています。 そして、男性ホルモンは遺伝的な要素が強いです。 例えば、親が毛深い男性は、自分自身も毛深いケースが多いです。 これは男性ホルモンの強さが遺伝されているからです。 AGAも同様です。 男性ホルモンの働き、さらには5αリダクターゼの活性度はいずれも遺伝によって決まりますので、AGAもまた、遺伝によって発症する可能性が高いです。

遺伝以外はエビデンスがない

抜毛の原因として挙げられることが多いストレスや睡眠不足、頭皮環境の不衛生は、AGAとの因果関係は認められていません。 ただし、抜け毛の原因はAGAだけではありません。 AGAが発症した状態で、ストレスや睡眠不足等により薄毛が進行するケースはあります。 あくまでも「AGAとは」因果関係が認められていないのであって、決して薄毛と無関係ではありません。

種類

AGAとは薄毛や抜け毛の進行を意味するものですが、実は7つのレベルと2つの型、つまりは9タイプに分類できます。 また、近年は更に亜種も登場していますのでそれぞれご紹介します。 どこまで進行しているかによって、AGA治療の方法が変わりますので注意が必要です。

I型

額の生え際のラインが多少後退している状態です。 いわば、AGAの初期段階になります。 そのため、他人から気付かれるほどではありませんが、当事者にとっては鏡を見て「おでこが広くなっている」と感じます。 「これまでと違う」、「何となくおでこが広くなったような」といった違和感を覚える段階なので、鏡を見てそのような気持ちを抱いた場合、AGAの初期症状だと考えることができます。

II型

I型が進行した状態で、周囲からも気付かれる段階です。 生え際のラインがさらに進行することで、いわゆるM字のような形となってしまいます。 髪の毛が短い場合には生え際のラインに違和感を覚えます。 髪の毛が長い場合にはそれまでと生え際が異なることから、スタイリングがなかなか決まらないと感じるようになったり、前髪を下している人はいわゆるM字の部分がスカスカだと感じるようになります。

II Vertex型

II型の状態に加えて頭頂部も薄くなる状態です。 頭頂部は目視できないことから気付きにくいのですが、鏡を見たり、抜け毛の多さやスタイリング時の違和感で頭頂部の進行に気付きます。 また、M字そのものも進行していることから、頭部全体の髪の毛の量が減っていると実感させられます。

III型

II型が進行し、生え際やM字の部分がより目立つ状態です。 この段階になると自分自身を含め、周囲も「薄毛の人」だとすぐに気付く段階です。 また、生え際の後退だけではなく、全体的に髪の毛のボリュームが少なくなります。 特に髪が長い男性の場合、スカスカ感が目立つようになり、お風呂上り等は毛束ができて頭皮が目立つ状態となります。

III Vertex型

III型の状態に加えて頭頂部の薄毛が進行し、いわゆる「O型」と呼ばれる薄毛の状態です。 IIにせよIIIにせよVertex型はO型先行タイプのため、頭頂部の薄毛の方が目立ちやすいですが、III Vertexともなると、もはや頭頂部と生え際のどちらが先行しているのか分からない状況です。

Ⅳ型

生え際が後退し、かつ頭頂部にO型の薄毛ができる状態です。 状況としてはIII Vertexに似ていますが、お伝えしたように頭頂部から先に脱毛がみられる場合にはIII Vertexとなりますので、Ⅳは後退減少が先にきている状況です。 前髪が長い男性の場合、前髪のスカスカ感が目立つようになります。 また、入浴等で頭髪が濡れた時には頭皮がより目立つ状態になります。

V型

Ⅳ型がさらに進行し、生え際も頭頂部も薄毛が目立つ状態です。 生え際が進行することでおでこがより広く見えてしまい、さらに頭頂部も薄毛が目立つ状態です。 全体的に髪の毛のボリュームがなくなることから、スタイリングに時間がかかるようになります。

Ⅵ型

V型がさらに進行し、M字の進行とO字の拡大が繋がり、いわゆる月代のような状態がⅥ型です。 この段階まで進んでしまうと、スタイリングで薄毛を隠すことも困難です。 側頭部の髪の毛をセンタリングする、いわゆる「バーコード」と呼ばれるようなスタイリングでしか薄毛を隠すことができません。

Ⅶ型

Ⅵ型がさらに進行し、もはや月代（さかやき）というよりも「ツルツル」と表現した方が良いほどの状態です。 この段階まで進んでしまうと、スタイリングで隠すことは不可能です。 そもそも、髪型の選択肢がありません。

IIa型

全体的に生え際が後退していますが、M字ではなく、むしろU字と称されるように、中央部分から後退が始まる現象です。 IIaの段階では、本人以外は気付かないほどで、この段階では外見だけではまだまだIIaなのか、IIなのか明確には分からない段階です。 ただし、スタイリングの際には、これまでとの違和感を覚えます。

IIIa型

IIaが進んだ状態です。 全体的に髪の毛の生え際が後退しますが、M字部分よりも中央部分の後退が目立ちます。 また、この段階は周囲の人も髪の毛の後退に気付きやすくなります。 ただし、スタイリング次第では上手く隠せる段階です。

Ⅳa型

IIIaがさらに進行した状態です。 しかし、頭頂部は健在で、M字部分が強調されるのではなくU字のように、中央部分の後退が目立つようになります。 この段階になると、スタイリングで工夫してもおでこの広さを隠すことが難しくなります。

Va型

Ⅳaが進行した状態で、U字の進行が頭頂部まで浸食するので、見かけだけであれば先に紹介したVIに近い状態となります。 この段階まで進んでしまうと、スタイリングで隠そうにも現実的にバーコード以外の選択肢がありません。

治療法　

AGAの薬には、「症状の進行を抑える内服薬」（２種類）と「発毛を促す外用薬」があります。
内服薬と外用薬の2種類を同時に使用することで、より効果が上がるとされています。当クリニックではオンライン診療後、お薬の郵送が可能となりますので、来院しずらいという方もお気軽にご利用いただけます。

メカニズムを理解すると治療がみえる

AGAのメカニズムを理解することで、治療法が明確となります。 AGAによりヘアサイクルが乱れることで、毛が抜けてしまいます。 結果、薄毛となってしまい、「薄毛の悩み」を持つことになります。 しかし、毛の「生える力」と「抜ける力」は別です。 生える力よりも抜ける力の方が作用すると、薄毛が進行します。 しかし、抜ける力よりも生える力が作用すれば毛は育ちます。 そのため、薄毛で悩んでいる人は、自身の状況を把握することが大切です。 例えば、若い男性の場合、生える力がまだまだあるものの、それ以上の抜ける力が作用することで薄毛となります。 この場合、抜け毛を阻害する治療によって、生える力への阻害がなくなることで、毛は成長します。 一方、年齢と共に新陳代謝も低下することから、壮年の男性の場合、生える力が低下してしまいます。 そのため、抜ける力の阻害だけではなく、生えるための力へのアプローチも必要になります。

AGA治療の副作用

フィナステリドとザガーロはいずれも薬になります。 サプリメントではなく、薬であることから副作用が確認されています。 【副作用】 ・肝機能障害 ・頭皮のかゆみ ・リビドー減退 ・抑うつ など 臨床試験における発現率はフィナステリドで1.0％未満、ザガーロに関しては2～5％程度となっています。

AGA治療の期間

AGA治療の期間は、希望する限り継続することになります。 AGA治療を辞めるとAGAは進行を再開します。 そのため、AGA治療をいつまで行うのかある程度イメージすることも大切です。 結婚前までなのか、生涯ふさふさな髪の毛でいたいのか等、髪の毛に関する価値観は人それぞれかと思いますが、風邪や発熱のように、「完治」という概念はありません。 AGA治療を中断することで、抑制されていた5αリダクターゼが活性化し、DHTへと変換され、AGAが再進行します。

AGA治療中の注意点

AGA治療中は、下記の点に気を付ける必要があります。

献血

フィナステリドやザガーロを服用している場合、献血はお控えください。 なぜならば、服用した成分が献血を通して妊婦に輸血されてしまう恐れがあるからです。 ちなみに、投薬を控えてから約一か月経過すると献血が可能です。

女性や子供に薬を触れさせない

フィナステリドやザガーロは男性ホルモンに働きかける薬です。 そのため、女性や子供が触れたり、万が一飲み込んでしまった場合、男性ホルモン抑制の影響が出てしまうリスクがあります。 例えば、子供であれば成長に何らかの影響を及ぼす可能性があり、妊婦であれば妊婦自身だけではなく、胎児に何らかの影響を及ぼすリスクがあります。 そのため、フィナステリドやザガーロは丁重に管理する必要があります。

【症状の進行を抑える内服薬】

薬品名	金額（1か月分）
フィナステリド	5500円（税込）送料別途520円
ザガーロ	11000円（税込）送料別途520円

◇副作用：勃起不全、射精障害、性欲衰退、頭痛

＊プロペシアとザガーロの違い
　主成分は違いますが、両方ともAGAの原因となる男性ホルモンDHTを抑制する働きがあります。DHT変換する原因である５aリクターゼはⅠ型Ⅱ型とあり、プロペシアはⅡ型のみ抑制、ザガーロはⅠ型Ⅱ型両方を抑制するため、より効果が期待できます。プロペシアは早い人で3か月、6か月目安に、ザガーロは半年から1年で効果を実感できると言われています。

 

 

 

【発毛を促す外用薬】

●デュアルゲン（ミノキシジル１５％）
　発毛因子とされるミノキシジルが15％入っています。通常市販されているミノキシジルは５％迄となり、５％以上は医師処方となります。ミノキシジル3倍の高濃度に加えて、DHTを強力ブロックするとされるアゼライン酸配合により、さらなる相乗効果で発毛を促進させます。
　◇金額：1本（60ml）11000円（税込）約2ヶ月分　送料別途520円
　◇使用方法：１日１回（上限1ｍｌ）を薄毛の気になる頭皮に塗布します。
　◇副作用：頭皮のかゆみ・かぶれ、頭痛、動悸、血圧低下
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

 

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＜お薬のおもとめについて＞

　処方をご希望の方は、来院のみならず、オンライン診療でもおもとめが可能となります。医師の簡単な問診の上、処方をさせていただきます。
※上記の処方金額は診察代込みとなりますが、医師が診察の結果処方不可と判断した場合は診察代2,200円がかかりますので予めご了承ください