インフルエンザというと、冬に流行する私たちにとって身近な病気といえます。
感染した経験があるだけではなく、人生で何度か感染したという方も多いでしょう。
身近な病気ながらも、インフルエンザは感染すれば風邪よりも症状は辛いものです。
しかも、インフルエンザから重症化すれば命に関わるような合併症を引き起こすようなケースもあります。
そのため、インフルエンザは感染しないように日常的に予防することが大切なのです。
そこで、ここではインフルエンザを予防するためにもどのようにインフルエンザが感染するのかご紹介していきます。
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染することで発症する感染症です。
インフルエンザウイルスには「A型」「B型」「C型」「D型」の4種類があり、D型は人間に感染することはありません。
3型のみが人間に感染するとされており、A型には144種類もの亜型があるとされています。
また、鳥インフルエンザが変異して人間に感染すれば新型インフルエンザという扱いになります。
そのため、一般的に一度ウイルス感染すれば体内で抗体が作られるため感染しにくいと言われていますが、インフルエンザの場合は一度感染しても違う型や亜型に感染することで発症してしまいます。
インフルエンザはインフルエンザウイルスの感染者によって感染が拡大していきますが、ウイルスはどこからきているのか疑問に思う方も多いでしょう。
インフルエンザウイルスは、鳥によって運ばれてきて感染すると考えられています。
カモなどの水鳥や渡鳥が水や餌と一緒にウイルスを飲み込み、体内でウイルスを増殖させていきます。
この時に水鳥や渡鳥は体内にインフルエンザウイルスを保有していても感染することはなく、移動しながら糞の中にウイルスを排出していき、豚など家畜に感染することでウイルスが形を変えて人間へ感染していくと考えられています。
インフルエンザウイルスが体内に侵入することでウイルスが増殖し、インフルエンザが発症します。
ウイルスが体内に侵入する経路は、口と鼻です。
「飛沫」「空気」「接触」によってウイルスを吸い込んでしまい、感染してしまいます。
・飛沫感染
飛沫とは、咳やくしゃみ、会話などによって口から飛び出る細かい水しぶきを指します。
この飛沫にはインフルエンザウイルスが含まれており、非感染者が口や鼻から吸い込むことで感染してしまいます。
飛沫は1~2mほどの距離まで届くと言われており、至近距離で飛沫を浴びることで感染する可能性があります。
飛沫は水分を含んでいるため重さがあり、口や鼻から1~2mほど飛ぶとすぐに地面に落ちます。
・空気感染
空気感染は飛沫感染と似たような経路ですが、少し異なります。
咳やくしゃみ、会話によって排出される飛沫には水分がありますが、この水分が空気中で蒸発した状態のものが空気中には漂っています。
これを吸い込むことで、感染することが空気感染です。
飛沫感染の場合は至近距離でのみ感染しますが、空気感染は感染者と離れた場所にいても感染すると考えられています。
とくに密室など空気の流れが悪い場所であれば10m離れていても感染することもあります。
しかも、水分が蒸発した飛沫は長時間空気中で浮遊することができ、感染力も維持しているといわれています。
・接触感染
接触感染とは、感染者の排出するウイルスを含む唾液や排泄物、嘔吐物などに直接触れることや間接的に触れることで感染することを指します。
触れてしまった手でそのまま目や鼻、口に触れることで体内にウイルスが侵入します。
感染者が咳やくしゃみを手で覆い、その飛沫がついた手で触った物と同じ物を非感染者が触れ、自分の鼻や口などを触ってしまうことでも感染します。
そのため、ドアノブや電気スイッチ、電車のつり革など多くの人が触れる物は感染リスクが高いといえるでしょう。
ウイルスは付着した物によって生存できる時間が異なります。
インフルエンザの感染が起こりやすい場所は、家庭内や集団生活内です。
とくに家庭では共有で使用する物も多く、同じ密室の室内で過ごす時間も多いので感染リスクは高いと言えます。
また、学校や職場なども密閉空間に一人でも感染者がいれば周囲の人に感染するリスクはあります。
そのため、インフルエンザが流行している時期には互いに感染しないように注意し、感染してしまった場合には周囲の人に感染しないようにすることが大切です。
家庭内に高齢者や免疫力が低下している人は、インフルエンザから重症化する可能性もあるので十分に注意してください。
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